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パリ近郊で楽しむ桜の花見:ソー公園で持参した抹茶を味わう

3月中旬から4月上旬にかけて、エッフェル塔近くで桜を見ましたが、ネットで調べたところ、パリには他にも桜を楽しめる場所が多数あることがわかりました。そこで、より有名な花見のスポットとして知られる「Parc des Sceaux(ソー公園)」を訪れることにしました。

当日、気温が25℃に達した「Parc des Sceaux(ソー公園)」では、エッフェル塔近くで感じた桜の雰囲気とは異なる、まさに「花見」そのものの光景を楽しむことができました。公園へのアクセス方法はさまざまですが、園内が非常に広いため、今回は「La Croix de Berny駅」(RER B線)からすぐにアクセスできる入り口を利用しました。

目次

公園の中は憩いの場

フランスでは、花見に限らず休日は公園で過ごすことが一般的です。そのため、花見シーズンであっても桜を楽しんでいる人々よりも、他の活動に興じている人々の方が多く見受けられました。

公園内では、ボートに乗る人、緑の木陰でリラックスする人、アニメのコスプレを楽しむ集団、ベンチに座って過ごす人、お弁当を楽しむ人、犬の散歩をする人など、様々な姿が見られます。

ソー公園の桜は有名ですが、公園全体が桜で覆われているわけではありません。桜は特定のエリアで楽しめますが、公園全体での花見は、日本のそれとは少し異なるかもしれません。

桜の下は花見という雰囲気

園内を散策していると、花見の看板が目に入りました。

4月13日に公園の北西に位置するBosquet Sudを訪れたとき、桜はすでに散り始めており、少し寂しさを感じました。時期的には適切だったと思いますが、より満開の桜を楽しむためにはもう少し早めに訪れるべきだったかもしれません。

その同じ日に、Bosquet Sudから北へ進んだBosquet Nordで見た八重桜は、ピークを少し過ぎていましたが、それでも多くの花見客で賑わっており、公園全体が活気に満ちていました。Bosquet Nordは特に人々が集まるエリアで、八重桜が楽しめます。まさに「これぞ花見」という雰囲気が漂っています。地図上では小さく見えるかもしれませんが、実際には広大で、お勧めの花見スポットです。写真では桜の色が薄く映っていますが、実際には色がもっと鮮やかでした。

外国人が花見で食べるものとは

公園内に屋台がないため、日本のようなお祭りの雰囲気はありません。

花見客は持参した食事で様々です。固いバゲットに野菜を挟んだオリジナルのサンドイッチ、スーパーで売っていると思われる太巻き、グレープフルーツやプチトマト、ニンジンなどの果物、瓶ビール、大きな瓶に入ったピクルス、大手ファーストフードのセットなど、多彩です。

日本の花見とは異なる食べ物も持ち込まれており、文化の違いを感じました。

私たちが持参したのは、乾燥梅干しを入れた「梅おにぎり」と、かつお節を入れた「おかかのおにぎり」です。

お抹茶を一服

ソー公園は広大で、お目当ての桜を見つけた後、私たちは家族で座ってお弁当を楽しむことにしました。

その後、持参した茶箱セットを使い、茶筅(ちゃせん)、茶碗、茶杓(ちゃしゃく)、棗(なつめ)、振出(ふりだし)、三食の雛あられを用いてお茶を点てました。

お茶をいただいている間、桜の花びらが空からひらひらと舞い降り、映画「利休にたずねよ」で利休のお椀に花びらが落ちるシーンを思い出しました。その風情がとても感じられる瞬間でした。

広がる碧空、桜色に染まった木々、緑の芝生、穏やかな気候のもとでの一服は、まさに「春が来た」と感じさせてくれるものでした。五感を活かして穏やかな一時を楽しむことができました。

抹茶を楽しんでいるとき、近くにいたフランス人が興味深そうにこちらを見ていたのが印象的でした。

お花見の感想

この春、私たちはフランスのソー公園で特別な花見の体験をしました。屋内の喫茶店では味わえない、開放的な自然の中での抹茶体験は、まさに一味違います。日本の伝統的な花見とは異なり、フランスでは桜の木の下で集まることよりも、桜のない場所で日向ぼっこをしたり、友人とおしゃべりを楽しんだりするのが一般的です。

公園の様々な場所で休日を過ごす人々を観察すると、桜に対する特別な思いやこだわりがそれほど感じられない一方で、フランス人の自由な楽しみ方が明らかになります。日本では桜の根元に座ることは避けられる傾向にあるものの、フランスではそのような制約がほとんどなく、自由に花見を楽しむ様子がどこにでもあります。

桜がある場所では、「春が来た」と感じさせるような雰囲気が漂い、訪れた多くの人々が写真を撮ってその瞬間を記録しています。フランスにおいては、「桜に合う食べ物」という概念がないため、どこでもピクニックを楽しむことができます。

特に記憶に残るのは、桜の木の陰で味わった本格的な抹茶でした。ソー公園の広大な敷地は、このような体験に最適で、来年の春に再びこの地を訪れることを心からお勧めします。

訪れる際には、特に白樺の花粉が多いこの地域での花粉症対策をお忘れなく。また、公衆トイレの混雑にもご注意ください。

関連リンク:フランス・パリは3月中旬でも桜が開花:エッフェル塔近くで撮影

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これからパリに来られる方~来られる予定はないけどパリに興味がある方まで日本とパリの違いなどを、当ブログであれこれと紹介したいと思います。パリ歴が浅い私だからこそ、なんでも新鮮に見えるイベント情報なども混ぜて読者に紹介したいと思います。
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