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フランスの子供たちが食べるもの:パリの小学校給食(2024年2月13日)

私の子どもが通うパリの小学校では、給食時間に「cantine(カンティーヌ)」と呼ばれる食堂で昼食が提供されます。ある日のメニューには、エマンセ・ドゥ・ボウフ・オ・ジュ(薄切り牛肉のジュースがけ)、ポエレ・ドゥ・カロット(ニンジンのソテー)、エメンタールチーズ、クレーム・デセール・ショコラ(チョコレートデザートクリーム)、そしてパン・トラディション(伝統的なフランスパン)が提供されました。この記事では、それぞれの料理について詳しく解説し、なぜこれらが健康的な選択とされるのかを説明します。

目次

パリの小学校給食2月13日

以下の料理名には、フランス語の発音を日本語読者にとって親しみやすくするためカタカナ表記を併記しています。完全に正確な発音をカタカナで表現することには限界がありますが、名前がより読みやすく、発音しやすくなるよう努めています。

1 ⑤Émincé de boeuf au jus (エマンセ・ドゥ・ボウフ・オ・ジュ)

Émincé(薄切り)、de(~の)、boeuf(牛肉)、au(~で)、jus(ジュース)、つまり「ジュース(肉汁・ソース)がかかった牛肉の薄切り肉」という料理です。野菜やポテトが添えられることが一般的です。牛肉は高品質のタンパク質を含んでいます。鉄分、ビタミンB群、亜鉛など重要なミネラルも豊富に含まれています。肉汁を使用することで追加の脂肪分を減らすことが出来ます。

2 ④Poêlée de carottes (ポエレ・ドゥ・カロット)

Poêlée(ソテーされた)、de(~の)、carottes(ニンジン)、つまりニンジンのソテーです。バターやオリーブオイルでソテーされ、塩やハーブなどを用いて調理されます。これだけでも単独の料理ですが、Émincé de boeuf au jusの付け合わせとも考えらえます。ニンジンはビタミンA(特にベータカロテン)、食物繊維、ビタミンC、カリウムを豊富に含んでおり、目の健康、免疫機能のサポート、心血管の健康に良いとされています。

3 Emmental (エメンタール)

スイス原産のチーズです。スイスのエメンタール地方で作られたことが名前になっています。パリの給食では、欧州のチーズのあらゆる種類を食べることが出来ます。カルシウム、タンパク質、リン、ビタミンB12を含むチーズは、成長期の骨の発達に貢献します。

4 ④Crème dessert chocolat (クレーム・デセール・ショコラ)

Crème(クリーム)、dessert(デザート)、chocolat(チョコレート)、つまりチョコレートデザートクリームです。フランスではチョコレートのお菓子が多く、イベント等で見かける露店ではチョコレートを使ったデザートが多く売られています。チョコレートはポリフェノールを含むことで知られ、これには抗酸化作用があります。適量を摂取することで、心の健康にも効果が期待できます。

5 ④⑥Pain tradition (パン・トラディション)

Pain tradition (パン・トラディション)は、昔ながらのパンという意味で、添加物を使うことが出来ないパンです。水、小麦、塩、天然酵母やイースト菌のみで作られます。フランスのパン法に基づいて作られます。全粒粉を使用した場合、食物繊維が豊富で免疫を作る為の栄養素となります。添加物を使用せず、伝統的な製法で作られたパンは、消化にも優れています。

※当サイト(パリの小学校給食カテゴリー)で使用している①~⑧の認証数字は、ランダムに番号を振っただけであり、公式な認証マークではありません。フランスの認証マークについての解説はこちら

Goûter (グーテ) おやつ

パリの小学校では夕方におやつの時間が設けられています。

1 Compote gourde (コンポート・グルド)

Compote(果物の煮物)gourde(容器)、つまりハンディサイズの容器で食べるコンポートです。味はりんごや、梨、バナナやストロベリーなど、様々な種類があります。

2 Fruit et Barre bretonne (フリュイ・エ・バール・ブルトンヌ)

Fruit(果物)、et(~と)、Barre bretonne(ブルターニュバー)、つまりバーの形をしたお菓子で、果物が入っています。ブルターニュ地方の伝統的なお菓子です。

献立の感想

本日の給食で提供された主菜「Émincé de boeuf au jus」は、柔らかく薄切りにされた牛肉が特徴です。これにソテーされた「Poêlée de carottes」を添えることで、料理に彩りと栄養が加わり、ニンジンの自然な甘さが食欲をそそりますね。

チーズの一品である「Emmental」は、カルシウムが豊富に含まれているため、成長期の子供たちには欠かせません。デザートの「Crème dessert chocolat」は、甘くてクリーミーで、食後の甘い締めくくりにぴったりです。そして、どんな給食メニューにも絶妙に合う「Pain tradition」を食べるのがフランスの給食の特徴です。

給食を通じて、子供たちは多様な食材とその調理法に触れることができ、食文化の理解を深めるとともに、バランスの取れた食生活の重要性が身についていきます。

給食で覚えるフランス語

  1. Émincé de boeuf au jus (エマンセ・ドゥ・ボウフ・オ・ジュ)
    • ジュース(肉汁・ソース)がかかった牛肉の薄切り肉
  2. Poêlée de carottes (ポエレ・ドゥ・カロット)
    • ニンジンのソテー
  3. Emmental (エメンタール)
    • スイス原産のチーズで、名前はエメンタール地方にちなんでいます。
  4. Crème dessert chocolat (クレーム・デセール・ショコラ)
    • チョコレートのデザートクリーム。フランスではチョコレート菓子が多く売られています。
  5. Pain tradition (パン・トラディション)
    • フランスの伝統的な製法で作られたパン。
  6. Compote gourde (コンポート・グルド)
    • 果物が煮て調理され、小さなハンディサイズのパックで飲む。子供に人気。
  7. Fruit et Barre bretonne (フリュイ・エ・バール・ブルトンヌ)
    • フルーツバー。小麦や砂糖で作られ、バーの形をしている。

関連カテゴリーリンク:パリの小学校給食のメニューを詳しく紹介しています。フランスの学校で実際に提供されている給食の多様な料理や食文化について探ることができます。

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