フランス全土では、毎年10月に『LA SEMAINE DU GOÛT(味覚の週間)』が実施されます。秋に行われるのは、収穫の時期に合わせ、旬の食材を楽しむことが目的の一つだからです。この期間中は、幼稚園や学校、レストランやカフェなどで食育活動が行われ、子供たちは世界各国の料理を楽しんだり、新しい味覚を発見する機会があります。
この記事では、木曜日に提供されるマグレブ地域(北アフリカ)のメニューをご紹介します。フランスの給食で味わうマグレブ料理を参考に、ご自宅でも新しい料理に挑戦してみてはいかがでしょうか?ぜひ最後までご覧ください。
LA SEMAINE DU GOÛT:マグレブ地域(北アフリカ)のメニュー
A la découverte du Maghreb マグレブ(北アフリカ)のメニュー
味覚週間では毎日日替わりで世界各国の料理が出てきます。本日はマグレブのメニューです。
①Tajine de légumes(野菜のタジン)
マグレブ地域の代表的な料理です。肉・魚・野菜などをスパイスと一緒に煮込んだ料理が一般的ですが、給食ではフランス風にアレンジされ、野菜のタジン鍋として提供されます。
②Semoule(セモリナ)
デュラム小麦のセモリナ粉を指します。タジン鍋とは別皿で提供されます。セモリナ粉を蒸して粒状にして、スープと一緒に食べます。マグレブ地域の代表的な食材です。
③Yaourt nature et miel(ヨーグルトとハチミツ)
プレーンヨーグルトに、蜂蜜が添えられて提供されます。この組み合わせはマグレブ地域だけではなく、地中海でも一般的な組み合わせです。
④Orange(オレンジ)
地中海では温暖な地中海気候が柑橘類の栽培に適しています。モロッコ、アルジェリア、チュニジアなどでは主要農産物の一つです。モロッコではジュースや料理、デザートに使われることがあります。
⑤Pain tradition(昔ながらのパン)
小麦、水、塩、酵母で、昔ながらの製法で作るパンです。化学物質を使わない健康的なパンで、全粒粉を使う為、食品廃棄も少なく、地球環境にも配慮されています。栄養が豊富で毎日の給食に提供されます。
Goûter (グーテ) おやつ
夕方になると、毎日おやつの時間があります。
①Quatre-quart、Lait(カトルカール、牛乳)
カトルカール(バターケーキ)卵、小麦粉、バター、砂糖を使用した、フランスの伝統的なバターケーキ。
②Fruit(フルーツ)
バナナや、りんご、オレンジ、梨など様々です。
献立の感想
マグレブ特集の日には、北アフリカの地域で採れる香辛料を使ったスパイシーな野菜のタジン、セモリナをベースにしたクスクス、蜂蜜をかけたプレーンヨーグルト、そしてフレッシュなオレンジが提供されました。幼稚園と学校では同じメニューが提供されるため、特に幼児向けにはフランス風にアレンジされており、スパイスの量を控えめにするなどの工夫がされています。たとえば、通常は肉を使用するタジンも、フランス風に野菜をふんだんに使ったメニューに置き換えられることが多く、健康面にも配慮されています。
現在、パリは物価が上昇しているため、コスト削減のために野菜を多く使う傾向がありますが、それでも可能な限り本場の料理を再現しようとする工夫が見られます。給食の時間には、フランスにいながら異国情緒あふれる北アフリカの国旗が掲げられ、子供たちは異文化を感じながら食事を楽しんでいます。このような体験は、料理を通じて世界の多様な文化に触れ、視野を広げる素晴らしい機会を子供たちに提供してくれます。
給食で覚えるフランス語
①Tajine de légumes
- タジン・ド・レギューム
- Tajine:タジン鍋
- légumes:野菜
②Semoule
- セモール
- Semoule:セモリナ
③Yaourt nature et miel
- ヤオール・ナチュール・エ・ミエル
- Yaourt:ヨーグルト
- nature:プレーン
- miel:蜂蜜
④Orange
- オランジュ
- Orange:オレンジ
⑤Pain tradition
- パン・トラディション
- Pain:パン、バゲット
- tradition:昔ながらの伝統的な
⑥Quatre-quart、Lait
- カトルカール、レ
- Quatre-quart:カトルカール(バターケーキ)
- Lait:牛乳
⑦Fruit
- フリュイ
- Fruit:果物
LA SEMAINE DU GOÛT:世界の給食
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