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パリ:公立幼稚園と小学校の当日メニューが同じ画期的給食システム!

パリでは幼稚園と小学校の給食が一緒に作られています。

パリの教育システムには驚きがあります。それは、幼稚園と小学校が併設された施設で提供される給食メニューが完全に一致しているという点です。これらの学校は物理的に繋がっており、児童は自由に行き来することが可能です。

この画期的なシステムの機能とその教育環境に与える影響を紹介します。特に、普段は見過ごされがちな給食時間が、子供たちの社会性の促進や栄養、自立心の発達にどのように寄与しているのかについて詳しく解説します。

目次

パリの一体型給食システム

パリの各区は独自に給食メニューを管理しており、1区から20区までの給食の献立が多様です。

ただし、私が住む区では、なんと公立の幼稚園と小学校で同じメニューが提供されています。この一体型給食システムは、全く同じ食材を使用し、違いは子どもたちの年齢に応じた分量のみ。

このシステムのおかげで、食品廃棄が減り環境対策になり、給食センターで一括調理することで、コストを抑えることも期待できます。

幼稚園と小学校の年齢区分

幼稚園は3歳から6歳まで

フランスでは、義務教育が3歳から始まります。9月に始まる学年のため、その年の1月1日から12月31日に生まれた幼児が入園します。入園には、おむつが取れていることが必須条件です。また、健康診断と必要な予防接種が完了していることも求められます。学校は朝8時半に始まり、保護者のニーズに応じて最大で夕方18時までの3回のお迎え時間が設定されています。これにより、共働き家庭にとっても柔軟に時間を選ぶことが可能です。

小学校は6歳から10歳まで

フランスの小学校は6歳から10歳までの5年間です。学年は9月から始まるため、その年の1月から12月に生まれた児童が9月に入学をします。同じく小学校入学時では誕生日を迎えた6歳とまだ迎えていない児童が入学をします。11歳からは中学生となります。

家庭への影響

幼稚園と小学校が併設されているのは、兄弟が異なる教育段階であっても、一箇所で送迎ができるため、お迎えが楽になり、家庭内でのスムーズな日々の時間調整が可能になります。

兄弟がいる家庭では、この幼稚園と小学校の併設が、非常に助かるシステムになっていて、共働き世帯を強力にサポートしています。

複数の学校を回って気付いたユニークなシステム

この給食システムを偶然発見したのは、私たちの子供が利用しているソントル(レジャーセンター)がこの夏、オリンピック規制区域に入り、夏休み中に閉鎖されたことによるものです。

別の学校を利用した時、以前の学校と同じフォーマットの給食カレンダーを目撃しました。

規制される前の小学校給食メニューも、併設された幼稚園と同じメニューでしたが、近くの小学校も幼稚園が併設されており、ほぼ同じ形態です。

詳細を確認するために地元の区のウェブサイトを調べたところ、パリ市が設定した基準に基づいて、区の栄養士がバランスの取れたメニューを給食センターで作成し、それが地域の学校に配布されていることがわかりました。

この給食メニューは区のホームページからもダウンロードが出来ます。

参考記事:2024年パリ五輪の影響:ソントルが開催地域の一部で休業

幼稚園と小学校の昼休み

幼稚園と小学校の昼休みは11時半から1時半までの2時間です。

この時間は、「自主性を重んじる時間」とされていて、カンティーヌ(食堂)でお昼ご飯を食べたり、自宅に帰って食事をしたりすることが出来る時間です。

そして、ワークショップも行われます。ボール遊びや縄跳びで遊ぶことはもちろん、屋外で大きなパズルや組み立てゲームをすることで協調性や問題解決を鍛えられます。屋内で本を読むことも出来ます。

スポーツだけではなく、組み立てゲームやさまざまな活動を通して、自閉症スペクトラムなどの障害のある子供達へのニーズにも考慮されたワークショップとなっています。

この経験を通し、小さい頃に内気な子にも社交性を持たせ、さらに遊び場にある、テントやボールなどに触れ合うことで子供のリラクゼーション効果も期待できるそうです。

参考記事:パリの幼稚園・小学校のソントル(レジャーセンター)

参考リンク

詳細な情報については、パリ市ホームページをご覧ください。

フランスの給食で学ぶこと

見分け方

ゴミの分別方法や、ガーデニングなどをしながら食材の識別などを学んだりします。

食育の推進

給食カレンダーには、日々の献立メニューと認証マークが掲示され、どの食材が該当するかを確認することが出来ます。アレルギー項目も掲示され、当日のメニューにアレルギーが心配な児童でも確認することが出来ます。

持続可能性の教育

有機食材が入っているメニューには認証マークが付けられ、有機食材メニューを知識として得ることが出来ます。

自主性の教育

児童はカンティーヌ(食堂)に行き、自らのトレーを持って、ビュッフェのようにして食材を取りに行きます。自分で食べる分量を判断します。食べられないものは残してしまうことがあっても、先生から怒られたりすることがありません。

国内産の理解

給食カレンダーでは、国産の食材が認証マークで印がつけられています。これにより、当日のメニューに国産食材が使われていることが認識され、知識となります。

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フランスの教育システム:給食で感じること

公園やカフェでは、友人と過ごす人がとても多い。

フランスの給食システムでは、昼休みを単なる「昼食時間」としてではなく、「お昼休み」として、または「授業間休憩」として捉え、昼の2時間全体を利用して、授業では学べない社会的スキルや自主性を育むための活動に充てています。

この時間は、子どもたちが仲間と自由に遊び、遊具やパズル、様々な遊びを体験し、コミュニケーション能力や協調性を自然に身につける機会となっています。

特に、小さい頃からのこの習慣は、大人になってからの社会生活にも大きく影響を与えています。多くのフランス人は、学校の友達や職場の同僚と食事を共にすることが一般的で、これは幼少期の給食時間の影響が感じられる光景です。

さらに、フランスでは幼稚園や小学校での日中の過ごし方が長く設定されており、地域にもよりますが、休暇中にはソントルで朝8時半から夕方18時まで預かってもらえるのでとても便利です。

このような長時間の預かりサービスは、共働きが一般的なフランス社会にとって非常に重要な支援となっており、家庭の働き方や子育てにおいて大きな助けとなっています。

関連リンク:【パリの公立幼稚園・小学校給食メニュー】

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