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パリのバス:乗る前に知っておきたいバス事情・バスルール

パリのバスは初めての人にとっては非常に複雑です
目次

パリのバスとメトロの利用:メリットとデメリット

デメリット

パリでの移動手段として主に利用されるバスとメトロ(地下鉄)には、それぞれ特徴があります。バスを利用する際には、「メトロ線よりも到着時間がずれやすい」という点に注意が必要です。時間に余裕がない時や急いでいる場合は、メトロを選択することをお勧めします。バスは予定していたよりも到着が遅れることがあり、渋滞に巻き込まれたり、予期せぬ場所で降ろされたりすることもあります。これらの理由から、時間に余裕がない時の利用は避けた方が無難です。

メリット

一方で、バスにはメトロにはない魅力があります。最大のメリットは、パリの街並みを楽しみながら移動できることです。バスは地上を走るため、建物や景色を眺めることができ、バス停の間隔も短いため、目的地に近くまで行くことが容易です。さらに、メトロとは異なるルートを通るため、未知の道を発見することができます。メトロの場合、ほとんどが地下を走行するため、地上の景色を楽しむことはできません。

バス乗車の基本ルール

基本的にバスは前扉から乗車します。

前の扉から乗る

パリのバスには通常、前の扉から乗ります。後ろの扉には、進入禁止の赤いマークが掲示してあり、後ろの扉から乗車しないよう注意書きがあります。前の扉から乗車する際は、乗車券やNavigoカード(ナビゴーカード)を専用の機械に通します。混雑時には例外的に後ろの扉からも乗ることがありますが、その場合も券の検査を行うために前方へ移動することが一般的です。一部の乗客は券検査を怠っていることがありますので、ご注意ください。

チケットを機械に通した後、運転手に向かって「ボンジュール(Bonjour)」と挨拶します。運転手が男性の場合は「ボンジュール、ムッシュ(Bonjour, monsieur)」運転手が女性の場合は「ボンジュール、マダム(Bonjour, madame)」と挨拶をすると丁寧です。夕方以降は「ボンソワール(Bonne soirée)」と言い換えると良いでしょう。運転手もニコニコ挨拶してくれます。このような習慣はお家にあがらせてもらう感覚で、とてもマナーを重んじるパリアットホームな空間を作り出しています。

後ろの扉から乗る

連節バスの場合は、後ろの扉から乗ることが出来ます。前の扉と同様に乗車券やNavigoカード(ナビゴーカード)を専用の機械で認証して乗車します。

ベビーカーや車椅子を使用している乗客は、通常のバスであっても、広いスペースが確保された後ろの扉から乗車します。前の扉は狭く作られているため、ベビーカーや車椅子を使っている場合、前の扉から乗ることは困難です。車椅子を使用する乗客に対しては、運転手が乗客の乗車をサポートすることがありますが、後部扉からスロープが伸びて、容易に乗車できるタイプのバスもあります。

乗車のヒント

基本的には前扉からの乗車が推奨されますが、大きな荷物を持っている場合や前扉が狭いと感じる時は、後ろ扉からの乗車も検討してください。運転手に伝えると後ろ扉を開けてくれます。

2024年夏のパリのバス利用

夏のバス事情

2024年の夏、パリでは大規模な国際イベントが開催されるため、市内各地で交通インフラの改善工事が行われています。そのため、多くのバス路線が一時的に運休や迂回をすることが起きています。

特に影響を受けているのは、大型会場周辺の交通網です。この期間中、大会周辺へのアクセスにはバスよりも徒歩移動をお勧めします。会場周辺でバスの運行が分断されているため、バスから下車する必要があります。

パリのバス運行スケジュール

パリのバスは、9月上旬までは特別な運行スケジュールとなっております。大会期間中のスムーズな移動をするために、以下の点に注意しましょう。

最新情報を常にチェックしましょう。

パリ交通局(RATP)の公式アプリをインストールしたり、ウェブサイトを使って、バス路線の最新状況を定期的に確認することを強くお勧めします。迂回を避け、スムーズな移動が可能になります。

代替ルートを計画しましょう。

徒歩移動に加えて、場合によっては地下鉄など他の交通手段を検討することも役立ちます。

参考リンク

パリオリンピック2024:QRコードでの移動を振り返る

パリでバスに乗る:遅れに備える心構え

電子掲示板の利用

パリのバス停には、日本のように紙の時刻表は置いてありません。代わりに、電子掲示板が設置されていて、次に到着するバスの時刻をリアルタイムで教えてくれます。とても便利なシステムですが、平日のピークタイム以外は次のバスの情報が30分以上も先のものになることがありますし、休日には掲示板がオフになっているバス停もあります。

予め、バスの到着に備えてパリ交通局(RATP)のアプリ、またはウェブサイトで最新の運行情報をチェックすることをおすすめします。

到着時間の変動性

パリのバスは渋滞などの予測不可能な要因によって、到着時間が頻繁に変動することがあります。たとえば、電光掲示板に表示された到着予定時間が3分から6分に伸びたり、表示が0分になっていても実際にはまだ数分待たなければならないことも。

私の経験では、表示で残り5分と出てから実際にバスが来るまで30分近く待ったこともあります。電光掲示板が設置されていないバス停もあるので、そうした場所では近くの同じ系統のバス停を確認し、バスの運行状況をチェックすることが重要です。

不安に思ったら、スマートフォンでパリ交通局(RATP)のアプリを使って最新の運行情報を得ることをお勧めします。

バスが通り過ぎることも

ある時、電子掲示板に「最初のバス 0分、次のバス 11分」と表示されていましたが、0分と表示されたバスは10分経っても到着しませんでした。その後、掲示板が更新され「最初のバス 0分、次のバス 0分」と変わりました。最初のバスがやって来たとき、バス停にいた7人を通り過ぎ、直後に到着した次のバスが全員を乗せて出発しました

このように、バスの運行状況は予測が難しく、バスの都合や連携によって変わることがありますので、予定には余裕を持たせることが大切です。

パリのバスでの移動は、表示されるバスの到着時間を、あくまで目安として考えておきましょう。渋滞や突然のトラブルで予定より遅れることもざらにありますから、余裕をもったスケジュールを組むことが大切です。特に大事なアポイントメントのある日には、予定の到着時間よりも少し早めにバス停に着くようにすると、安心です。そうすれば、もしバスが遅れたとしても、大きな影響を受けることなく、予定を進めることができますよ。

パリの街をストレスなく楽しむためには、時に「早めが肝心」というのが鉄則です。バスでの移動も、予期せぬハプニングを楽しむくらいの気持ちがあるといいかもしれません。

パリのバス:予定より早い到着とその対応

バスの待ち時間が2台とも0分の時もあります。

早着後の待機時間

パリでは、バスが予定よりも早く到着することは珍しくありません。たとえば、10分後に来るはずのバスと3分後に来るはずのバスが、思いがけず同時に現れることがありますし、8分後に来ると電光掲示板に表示されていたバスも早く到着することがあります。

これは、バスの運行が非常に柔軟である一方で、乗客にとっては予測が難しい状況を生み出しています。どのバスも乗客を乗せた後、すぐに出発しますから、少し早めにバス停に到着して待つことが大切です。

予定前到着とその対処

予定より早く到着したバスが出発時間まで待機することもあります。私の経験では、本来3分後に到着する予定だったバスが早く来たにもかかわらず、バス停でエンジンを停止し、予定の出発時刻になるまできちんと待っていました。このような待機は、バスの運行スケジュールを整えるために非常に重要です。

バスの始発駅での同時出発

バスの始発駅では時折、同系統のバスが同時に出発することがあります。これは運転手たちが休憩を終えてほぼ同時にバスに乗り込むためです。この光景から、バスの運行スケジュールが比較的柔軟であると推測されます。また、これにより「なぜバスが一緒に来るのか」という疑問がこの事実によって解明されました。

場合によっては、複数のバスが連続してバス停に到着することがありますが、これは始発駅で同時に出発するためであり、前のバスが遅れているとは限りません。

同時刻に複数のバスが連なって登場

私が経験した中で最も驚いたのは、同系統の連節バス5台が一度に現れたことです。一度に2台がバス停に停まり、さらに2台が赤信号で待機中でしたが、これらは停留所を素通りしました。残りの1台は、最初の2台が出発した直後に停留所に到着しました。この時、バス停の表示には、次のバスが3分後と4分後に到着するとアナウンスされていました。このように、予期せぬ状況が発生することがあります。

このような到着時刻の変動を考慮して、バスを利用する際はできるだけ早めにバス停に到着して待機することをお勧めします。これにより、予定より早く来たバスに対応できるだけでなく、予期せぬ運行の変更にも柔軟に対応することができます。

パリのバス:予期せぬ終点での降車

突然の終点宣言

パリのバスでは、時に「次の駅で終点です」と突然アナウンスされ、予定外に全員が降ろされることがあります。目的地までまだ遠いにもかかわらず、急にルートが変更されると、乗客は不満を感じることがありますが、これは割と一般的な現象です。

運行上の調整

このような状況は、交通事情による遅延や、同じ系統のバスが密接して運行している場合に発生することがあります。私の経験では、複数のバスが一列になって運行しているとき、前方のバスが乗客を降ろす傾向があります。これは、後続のバスや周囲の交通流にとっても効率的な対応と考えられます。

運転手の交代

運転手の交代が行われることもあります。たとえば、無人で停車しているバスに近づいた際、電光掲示板に表示された時間までそのバス停で待つよう運転手から指示されることがあります。待機中のバスは、20メートル手前でエンジンを止めていました。表示された25分の待ち時間を見て、諦めてその場を離れました。

このように、運転手が交代するためにバスが一時的に停止している場合があります。

パリのバスを利用する際は、途中で降ろされる可能性や運転手の交代があることを予め理解しておくと、よりスムーズに移動できます。予期せずバスを降りる必要が生じた場合も、冷静に次の手段を考えることが重要です。

エッフェル塔周辺はイベントが多く、バスが迂回したり、運休することもあります。

パリのバス:途中停留所のスキップとその対処

パリのバスでは、途中の停留所をスキップすることがありますが、最終目的地は変わらない場合もあります。車内で音楽が流れた後に何かを告知するアナウンスがあることが多いのですが、これは重要な情報が伝えられているサインです。ただし、アナウンスはフランス語で行われるため、フランス語が堪能ではない人には理解が難しいことがあります。

最初にこの状況に遭遇した時、多くの乗客が降りるのを見て「もしかして全員が降ろされるのかもしれない」と心配しました。しかし、降りずに待機した乗客もいて、結果的に、多くの乗客が降りた後もバスは最終目的地まで運行を続けました。

途中で停止しない理由は通常、工事中などの道路状況によるものです。バスは通常と異なるルートを取ることがあり、このような変更は地図アプリで確認することができます。結果として、目的地には少し遠回りして到達することがあります。

途中駅をスキップすることは、パリのバスでは一般的な現象です。そのため、アナウンスに注意を払い、他の乗客の反応も参考にすると良いでしょう。

パリのバス:マスク着用に関する文化的違い

マスク着用の慣習

バスに乗る際、日本と比較して、この国ではほとんどの人がマスクを着用していないことに気がつきます。特に観光地でバスから降りる人々は、マスクをしていない状態で活発に会話を楽しんでおり、周囲もそれを気にする様子はありません。

咳やくしゃみへの対応

咳をする人に対しては、日本ほど厳格な反応は見られませんが、人々はそれを多少気にはします。咳やくしゃみの際に口を手で覆うことは、マスクを着用しない文化でも一般的なマナーとされています。

マスクの社会的認識

外国では、マスク着用が不安を引き起こすことがあります。例えば、日本でサングラスをかけることが「怖い」とされることがあるように、マスクをしている人が犯罪者と見なされる可能性があります。特に治安の悪い地域では、マスクによって人の特徴が識別しにくくなり、捜査に支障をきたすこともあるとされています。

総合的な見解

飛沫対策としては不安が残るものの、治安の面ではマスクをしない社会が犯罪抑止に寄与する側面もあるかもしれません。マスクをして犯行が起きた場合、犯人の特徴を把握するのが難しくなるデメリットがあります。

バス停での乗車アピール方法

複数の系統があるバス停ではバス運転手に意志表示をして停車を待ちます。

必要性

パリだけではなく一部の都市では、複数のバス路線が同一のバス停を共用しているため、乗車希望を積極的に示すことが必要になります。

乗りたいバスが来たとき、人差し指を振って運転手に乗車意思を伝えます。乗車意思を示さない場合、バスを停止せずに通過してしまう場合があるため、注意が必要です。バス停に着いたとしても、乗車意思を示していない場合、降車する扉だけが開きます。前の扉が開かず、そのまま出発してしまうことがあるのでご注意ください。

また、単一の路線でも、バスの行き先により終点まで運行するものと、途中で折り返すものがあります。このため、ただ待っているだけでは、バスの運転手が止まらないこともあります。運転手は、停留所にいる乗客がバスを意図的に見送ると誤解する可能性があるからです。

アピールの方法

乗車希望を示す一般的な方法としては、人差し指を振るなどのジェスチャーが有効です。ただし、手を高く挙げるポーズは、特定の文化や歴史的背景によって誤解を招く可能性があるため、この点には注意が必要です。

乗車時の注意点

座る前の発車

パリのバスは乗車後すぐに発車することがあり、乗客がまだ席に着いていない場合や、切符のチェック中であっても例外ではありません。小さい子供や高齢者、大きな荷物を持っている乗客も含め、条件に関わらずバスは発車します。そのため、乗車直後は速やかに席に着くか、しっかりと手すりを掴むことが重要です。

配慮が求められる対象

バス内では車いす利用者や高齢者への配慮が特に求められます。高齢者に席を譲ることは、公共交通機関を利用する際の基本的なエチケットの一つとされている為、フランスでは驚くほど高齢者を見かけると積極的に席を譲ります。

パリのバスでの降車方法

バス内の降車ボタンを使って

パリをはじめ多くの都市では、次の停留所で降りたい場合、車内に設置されている赤色の降車ボタンを押すことが一般的です。このボタンを押さないと、運転手は降車希望者がいないと判断し、停留所を通過することもあります。ただし、乗客が待っているバス停ではバスは自動的に停止することが多いですが、一般的に乗降は前扉からのみ行われます。

運転手に直接降車希望を伝える方法

パリのバスは定額制の運賃システムを採用しており、信号待ちや渋滞中に運転手に直接降車希望を伝えることが可能です。これは特に、バスが一時停止しているタイミングで便利です。降車ボタンが反応しない場合や、バスが予定の停留所を表示していないときには、「ここで降ります」と運転手に伝えることで、希望する場所で降車することができます。言語の障壁がある場合は、翻訳アプリを活用すると良いでしょう。

パードン(Pardon)と告げる

降車する時、出口への途中で他の乗客によって通路が塞がれている場合があります。このような時は、「パードン」と声をかけて自分の存在を知らせましょう。そうすることで、乗客が通路を空けてくれるでしょう。また、バスの運転手は出口のドアをすぐに閉めてしまうことがあるため、迅速に降車する必要がある時は、すぐに「パードン」と声をかけることが重要です。

エクスキューズモア(Excusez-moi)と告げる

「パードン(Pardon)」と同様に覚えておくべき言葉に「エクスキューズモア(Excusez-moi)」があります。この言葉は「パードン」よりも丁寧な言い回しで、例えば高齢者が通路を塞いでいる場合や、相手に気を遣って通路を空けてもらいたい時に使います。場合によっては「パードン エクスキューズモア(Pardon, excusez-moi)」と連続して使うこともあります。「パードン エクスキューズモア(Pardon, excusez-moi)」と告げれば、間違いはありません。状況に応じてこれらの言葉を使い分けましょう。

降車の準備

降車予定の停留所の一つ前を通過したら、出口扉に向かいましょう。特にバスの後部に座っていたり、出口から離れている場合、席を離れるのが遅れると降車に間に合わないことがあります。小さな子供を連れている場合は、さらに時間がかかることがあるため、事前に移動を始めることが大切です。私自身、降車時に扉が閉まり、子供や自身が扉に接触しかけた経験があります。パリジャンやパリジェンヌも、降車する一つ前の停留所を過ぎると出口に向かうことが一般的です。

運転手が扉を開けた後、数秒で自動的に閉じるため、運転手が乗客に気付かなければ、扉が閉じてしまいバスは出発してしまいます。そのため、降車予定の停留所に近づいたら、すぐに出口の近くに移動することが重要です。

パリのバス:運転手との臨機応変なやり取り

バスへのノックで停止

パリでは、出発したばかりのバスに走り寄り、ドアをノックして停止して扉を開けてもらうことがあります。これは日本とは異なる文化的な習慣で、多くのバス路線で見られます。ただし、運転手が気づかないか、意図的に無視することもあり、この方法が常に有効とは限りません。実際に、ドアを開けてもらえずに怒る乗客の姿も見られます。

バス停の手前でのノック

バス停の手前でバスをノックして停止を促す行為も観察されます。この行動は特に高齢者によって信号待ちや渋滞時に行われることがあり、パリのバスサービスが乗客のニーズに柔軟に対応していることを示しています。

臨機応変な対応の事例

私自身、子供を連れて乗車した際に、バス停に荷物を忘れてしまったことがあります。バスの扉が閉まった後でも、迅速に状況を運転手に説明したところ、快く扉を開けてくれ、荷物を取り戻すことができました。このような柔軟で友好的な対応は、パリのバス運転手から頻繁に見られます。

アドバイス

パリでバスを利用する際には、何か問題が起こった場合に運転手に積極的に相談することをお勧めします。言語の壁があっても、翻訳アプリを活用すれば、ほとんどの場合問題なく対応してもらえます。

表示がないバスの対応方法

番号が表示されていないバス

たまに、遠くから来るバスに番号が表示されていないことがあります。この状況は特に、複数の系統が同じ時間帯に運行される場合に混乱を招くことがあります。

行き先の確認方法

行き先が不明な場合、バスの横や前面に小さく行き先が表示されていることがあります。もし見えにくい場合は、バスに近づいて確認することをお勧めします。行き先の表示がどこにもない時は、バスの扉が開いた後に、車内から聞こえるアナウンスに注目してください。自分の目的地が呼ばれるかを確認し、最終地点のアナウンスで行き先を確認します。

乗車の判断

アナウンスされた行き先が自分の目的地であることが確認できれば、そのバスに乗車しても問題ありません。車内に行き先の表示がない場合もありますが、通常の系統バスと同様に目的地まで運行されます。事前にルートを把握しておくことが重要です。地図アプリを導入したり、停留所の確認をして現在地の確認などの対策を取ることをお勧めします。

体験記1

3系統のバス停で待っていた時、表示板に「0」とだけ表示された2系統のバスが到着しました。番号が表示されていないため一瞬戸惑いましたが、車内アナウンスに耳を傾け、自分が目指す行き先と一致するバスであることを確かめました。車内で次の停留所へのアナウンスがないため少し不安でしたが、結局はいつも通りの順路で停車してくれました。

この経験から、初めてパリのバスに乗る旅行者は特に、表示やアナウンスに注意することをお勧めします。

体験記2

ごくまれに、回送バスが乗客を乗せて出発することがあります。ある日、遠くから直進してくるはずのバスが交差点から右折して現れました。このバスには回送の表示がありましたが、それにもかかわらず乗客を全員乗せて出発しました。これは、バスの番号表示がなく、予定外の対応をしている可能性があることを示しています。

土日祝日のバス利用についての注意点

バスの電光掲示板

表示のない掲示板でもバスが来ることがあります。

土日のバス掲示板は点灯していないことがあります。

しかし、通常通り運行していることが多いのでそこで諦めずにアプリなどで確認をしましょう。点灯していないにもかかわらず、バスは通常通り運行していることがあります。バス停から見える位置にバスが待機している時もあれば、数分後に到着することもありました。

パリ交通局(RATP)の公式アプリをインストールしたり、ウェブサイトを使って、バス路線の最新状況を定期的に確認することを強くお勧めします。

イベント

土日祝日にパリでバスを利用する際は、いくつかの点に注意が必要です。パリでは、これらの日に多くのイベントが開催されることがあります。マラソン、自転車レース、フェスティバル、歩行者天国、ストライキ、道路工事、デモ行進など、様々なイベントが市内を賑わせます。これらのイベントは事前に告知されることが多いですが、すべての情報を完全に把握するのは難しいかもしれません。

私自身、ある日の午前中に目的地へ行き、帰路につこうとした際、バスが運休してしまっていた経験があります。その日はバスに乗車している際にも警備車両を多く見かけ、「何かが起きているのだろう」と感じていました。実際にはデモ行進が行われており、その影響でバスが運休していたのです。デモのようなイベントがあると、バスの運行が中断されることがあることをこの時初めて知りました。場合によっては、バスが迂回することもあります。

したがって、週末にパリのバスを利用する場合は、このようなイベントによる影響も考慮に入れて計画を立てると良いでしょう。

パリのバス:スリ対策のポイント

最小限に荷物を絞る

  • 街中を歩く際はできるだけ手ぶらでいることが理想です。特に日本人旅行者は荷物を持ち過ぎる傾向にあるため、注意が必要です。

バッグの扱い方

  • 小さめのバッグを使用し、できれば脇に挟んで持ち歩くと良いでしょう。リュックは避けるか、どうしても必要な場合は壁に背を向けて持つか、足元に置く、または前に抱えることが推奨されます。

貴重品の保管

  • 冬場はウエストポーチを利用して財布を保管し、上着で隠す方法が効果的です。ただし、冬物上着のジップやポケットは盗難に気づきにくいので注意が必要です。
  • バスの手すりに摑まる際は上着のポケットから物を取られないように注意してください。

財布の中身

  • 外出中、不要なクレジットカードを複数持つことは止めましょう。財布が紛失した時に限って、たくさんの銀行カード、クレジットカード、ポイントカードが財布の中に入っていることがあります。この場合、全てのカードの再発行の手続きをすると、かなりの時間を費やします。

ズボンの後ろポケット

  • 後ろポケットに財布を入れることはやめましょう。

治安の悪い地域での心構え

  • 治安の悪い地域を歩く際は、防御的な姿勢を取り、盗まれないように常に警戒心を持つことが大切です。
  • 深夜の外出はなるべく控えましょう。

一般的な注意点

  • 観光客は荷物の量が多いため、特に狙われやすい傾向にあります。しかし、地元の人々も普段からリュックサックを使用していることがあるため、完全に避ける必要はありませんが、盗難対策はしっかりと行うべきです。
  • 仮に警察に届け出たとしても、帰ってくる見込みはありません。
  • 盗られたことに気づかない事が多いため、貴重品は常に管理しましょう。

この記事のQ&A

Q&A: パリのバス利用について

パリのバスにはどのように乗車すれば良いですか?

パリのバスに乗車する際は、一般的に前の扉から乗ります。乗車時にはナビゴーカードやチケットを機械に通してください。ただし、混雑しているときは後ろの扉から乗車することもあります。バスが連節した連節バスの場合は後ろの扉にもチケットを通す機械が備え付けられているため、後ろ扉から乗車することも可能です。

パリのバスでの乗車料金はどのように支払いますか?

ナビゴーカードを利用するか、バス内で券を購入することができます。チケットはバス内の機械で購入後、すぐに検札機に通す必要があります。

チケットには種類がありますか?

パリのバスチケットには大人用と子供用の2種類があります。券売機での購入時には割引チケットが子供用であることに注意してください。子供用チケットを誤って購入し、それを使用した場合、検札時に罰金50ユーロが課されることがありますので、購入時は十分にご確認ください。

パリのバスでの降車方法は?

降車したい停留所が近づいてきたら、赤いボタンを押して運転手に降車希望を知らせてください。ただし、バスが満員でボタンが押せない場合は、運転手に直接降車希望を伝えることも可能です。

パリのバス停でのアピール方法は?

バスが来たら、運転手に人差し指を振ったり手を振るなどして必ず自分の乗車意志を示してください。これは特に、複数の路線が同じバス停を共有している場合に重要です。単一の路線であっても乗車意思を示さない場合、バスが通り過ぎる場合があります。

パリのバスの到着時刻を知るには?

パリの公共交通機関のアプリを活用してみてください。リアルタイムで到着予定時刻が表示されます。臨時情報や運休情報なども知ることが出来ます。

パリでのバス運転手とのコミュニケーションについてのアドバイスはありますか?

運転手に何か伝える必要がある場合は、積極的に声をかけてください。言語の壁がある場合は、翻訳アプリを使用することが有効です。

バスの運転手に挨拶は必要ですか?

運転手が男性の場合は「ボンジュール、ムッシュ(Bonjour, monsieur)」、運転手が女性の場合は「ボンジュール、マダム(Bonjour, madame)」と挨拶をするのが丁寧です。パリジャンやパリジェンヌは普通に挨拶をしています。

バスに乗車した後、すぐに使えるフランス語はありますか?

乗車中に便利なフランス語として、「パードン(Pardon)」と「エクスキューズモア(Excusez-moi)」を覚えておきましょう。これらは他の乗客に道を空けてもらう時や、何かお願い事をする際に使います。特に「エクスキューズモア」は、礼儀を示す表現として高齢者や他の乗客に対して使うのが適しています。状況に応じてこれらの言葉を使い分けましょう。

バスの到着予定時刻は正確ですか?

バスの到着時刻は交通渋滞や特別なイベントの影響を受けやすいため、特に週末や祝日には予定時刻からの遅れや運休が発生することがあります。計画よりも余裕を持って早めに出発することをお勧めします。

パリのバス利用時に盗難から身を守る方法は?

貴重品は身体の前でしっかりと保持し、リュックは背中ではなく手に持つか、前で抱えると安全です。特に混雑しているバス内では注意が必要です。夜間や治安の悪い地域での移動の際は、特に警戒してください。

Bon voyage! 皆さんが安全で心に残る素晴らしい旅を経験されることを心から願っています。

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関連:在フランス日本国大使館

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