秋になり、パリの街並みは色づき、2024年のパリ五輪の余韻に浸る訪問者で賑わっています。トロカデロ広場、シャイヨー宮、シャンドマルス公園は観光客が多く訪れる場所です。パリを訪れる際の重要な注意点として、この地域で気軽に声を掛けてくる署名詐欺やボール当てゲームの被害など、これらの詐欺行為を避けるための具体的な方法を詳しく解説していきます。
2024五輪後のイエナ橋
エッフェル塔は五輪マークで飾られ、日没後には白く美しく輝きます。特にイエナ橋は、2024年の五輪後に歩行者天国となり、国際イベントのシンボルが新たに加えられました。そこでは多くの訪問者がこの美しい光景をカメラに収める光景が見られます。その際、注意が散漫になりがちなため、以下の点に注意が必要です。
夜間の撮影と安全対策
そのため、大人数であっても周囲への警戒を怠らないことが重要です。
貴重品の管理
カメラや財布などの貴重品は、身体に密着したバッグで保管し、ファスナーは常に閉じておくことが重要です。ズボンの後ろポケットに財布などを入れないようにしましょう。撮影中も周囲を常に確認し、不審な行動をとる人物には注意してください。
犯罪リスクへの警戒
夜間はスリや置き引きのリスクが高まります。友人や家族と一緒に行動し、一人で暗い場所を歩くことを控えるようにしましょう。
集団行動
観光客を狙う犯罪者もしばしばグループで活動しています。そのため、性別にかかわらず深夜での行動は複数人数であっても注意が必要です。
深夜のシャンドマルス公園についての注意
注意点
- 深夜の散策は避ける: 公園での犯罪が報告されており、安全を考慮し、夜間の公園訪問は極力控えましょう。
- グループで行動する: 複数人での行動は安全性を高まりますが、加害者もグループで行動していることがあるため、過信は禁物です。
- 周囲への警戒を怠らない: 常に周囲の状況に注意を払い、怪しい動きや人物には特に警戒してください。
さらなる安全対策のために
緊急時の連絡先を把握する: 携帯電話に警察や緊急時連絡先を設定しておくことをお勧めします。
照明の良い場所を選ぶ: 可能な限り照明があるルートを選び、暗い場所は避けるようにしましょう。
怪しい署名活動
活動時間
朝から夕方まで、特に人通りの少ない時間に活動が活発です。
署名師は複数人で協力し、互いに見える位置にいます。
活動の仕方
署名活動は「この署名にご協力ください」と声をかけ、多くの署名がされた紙を見せますが、これはたびたび偽物です。彼らは具体的な活動内容を明かさず、注意をそらすために話を長引かせます。
安全対策:
- 立ち止まらず、署名を求められても「ノン、結構です」とはっきり断りましょう。
- 募金や署名は、契約や支払いにつながることがあるので、慎重に行動してください。
- 立ち止まると貴重品が狙われやすくなるため、バッグは前で持ち、バッグの口は閉めてください。
エッフェル塔周辺の怪しいボール当てゲームにご注意
エッフェル塔周辺では、「ボール当てゲーム」を行うグループが見られます。このゲームでは、道端に並べられた3つのカップの下に隠されたボールを当てることが目的ですが、これは典型的な詐欺の手口です。
ゲームの実態とは
- 参加者全員が仲間: ゲームに賭けるためには金銭を支払う必要がありますが、ゲームの進行は予め操作されており、周囲に集まる「観客」もグループの一員です。
- 一体となって操作: ゲーム主催者と「観客」は仲間であるため、最初から仕組まれた動きをします。
注意すべきトラブル
- 小競り合いの発生: ゲームに不満を持つ一般参加者と主催者側で小競り合いが発生することがあります。
- 盗難リスク: ゲームに夢中になることで、観客のバッグやポケットから貴重品を盗む犯罪が行われます。
安全対策
- ゲーム参加の避ける: 好奇心からの参加は避け、ゲームの近くにも立ち寄らないようにしましょう。
- 貴重品の管理: バッグは前で持ち、スマートフォンなどの貴重品は安全に保管してください。
エッフェル塔周辺を訪れる際は、これらの詐欺ゲームに注意し、楽しい観光ができるよう心がけましょう。
注記: パリ五輪期間中から警備体制が強化され、これらの詐欺ゲームの発生が減少していますが、観光地での詐欺行為には引き続き警戒が必要です。
関連情報
2024年6月の地元報道によると、このゲームの参加費は一回50ユーロからです。ある報道された事例では、観光客が財布からお金を出し続けていると、ゲームの仲間たちに囲まれました。彼らは武器の存在をちらつかせ、最終的に2,500ユーロを奪い、車で逃走しました。このように彼らは用意周到です。
エッフェル塔のおもちゃ販売
パリの街角で、エッフェル塔のおもちゃを売る人々に出会うことは珍しくありません。昼間から深夜にかけて、風呂敷に包まれたエッフェル塔のおもちゃを展開している姿を見かけます。これらの売り手は、顧客から声をかけられない限り、積極的に売り込むことはありません。
すべての露天商が公式な許可を持っているとは限りません。合法的に活動している露天商もいれば、不法に営業している者もいますので、これを念頭に置いて注意深く行動しましょう。
エッフェル塔のおもちゃは、品質にはそれほど期待しない方が良いでしょう。
エッフェル塔周辺の自転車専用道路に注意
エッフェル塔の周辺、特にセーヌ川沿いでは、自転車の利用が非常に盛んです。訪問者が特に注意すべきは、多くの場所で歩道に隣接して設けられた自転車専用道路を自転車が頻繁に利用していることです。これらの自転車道は、時には行く手を阻む原因となります。
バス停前
バス停前は特に注意が必要です。バスから降りた瞬間、予期せず自転車が迫ってくる場合があります。自転車専用道路には、自転車が曲がるべき方向を示す赤い線が引かれていますが、直進してくる自転車も少なくありません。写真を撮る際や、不意に後ろに下がった時には、迫ってくる自転車に特に警戒が必要です。
セーヌ川沿い
エッフェル塔の美しい写真を撮るために後方に下がると、自転車専用道路に注意する必要があります。セーヌ川沿いに限らず、多くの場所に設けられているこれらの道路は、自転車との衝突リスクを高めます。
横断歩道近く
横断歩道の近くにある自転車専用道路もまた、警戒が必要です。信号が変わり、横断歩道を渡るのを諦めて後ろに下がる時、自転車が「チャリンチャリン!」と警告音を鳴らしながら直進してくることがあります。信号を待つ間や、後退する際には、自転車の動きに注意を払うことが重要です。
エッフェル塔周辺を散策する際には、自転車専用道路を横断するときは特に注意し、いつも周囲を確認するようにしましょう。安全は自己責任です。
冬のパリでの服装について
パリの冬は寒さが厳しいため、地元の若い女性たちは防寒対策を徹底しています。主にジーンズを選び、肌の露出を避けることで、冷たい風から身を守っています。スカートを避け、足元もしっかりと防寒できる服装が一般的です。
海外からの訪問者の中には、スカートや素足を露出する服装を選ぶ人もいますが、このような格好はパリの冬の風景には馴染みません。地元の風習に合わせることで、目立たずに過ごすことができます。
「郷に入れば郷に従え」の言葉のように、訪れた場所の文化や習慣に適応することは重要です。地元の人々が選ぶ、ジーンズやスパッツ、ロングスカート、ロングコートなど、寒さから身を守る服装を選びましょう。黒いタイツをはじめとする小さな工夫も、地元に馴染むためには効果的です。
パリでは多様な文化の人々が集まり、異なる考え方が交差します。そのため、母国での常識がそのまま通用するわけではありません。特に目立つ服装は、思わぬトラブルの原因にもなり得るため、場所に応じた適切な装いを心がけることが大切です。
パリでの紙コップ詐欺にご注意
パリの街角で、地面に置かれた紙コップを見かけることがあります。これらは単なるゴミではなく、時には詐欺の手口の一部です。
詐欺の仕組み
歩行者がこれらの紙コップを踏んだり蹴ったりすると、「損害」を与えたと主張して金銭を要求されることがあります。このとき、不意の出費が発生する可能性があります。
対処方法
- 足元に注意: 歩く際は、紙コップのような物体に注意して、意図せず蹴ることがないようにしましょう。
- 状況を確認: 周囲を観察し、怪しい行動を取る人がいないかチェックしてください。
- 距離を保つ: 紙コップを見かけたら、避けて通ることが最善です。近づくとトラブルの元になります。
ストリートパフォーマンスに関する注意
パリの観光地では、さまざまなストリートパフォーマンスに出会うことができます。これには、有名なキャラクターの衣装を着た人々や、銅像のように全身にペイントを施して動かないパフォーマーも含まれます。これらのパフォーマンスは魅力的ですが、いくつかの注意点が必要です。
注意すべきポイント
- 金銭の要求: パフォーマーに近づき写真を撮る場合や、パフォーマンスに関与すると、その後お金を要求されることがあります。特に、コスチュームを着たキャラクターや静止しているパフォーマーは、写真撮影後にチップを求めることが一般的です。
- 無料でないことを理解する: これらのパフォーマンスは、観光客を対象としたビジネスの一環です。無料で楽しめると思い込むと、思わぬ出費が発生する可能性があります。
- 安全な観覧: パフォーマンスを楽しむ際は、直接的な関与を避け、観覧のみに留めることが無難です。また、人ごみの中での財布やバッグの安全にも特に注意し、常に自分の貴重品には目を光らせましょう。
エッフェル塔周辺の混雑に関する注意
エッフェル塔周辺、特にイエナ橋付近のバス停では、人混みが顕著になりがちです。特に、30番、82番の「Tour Eiffel」バス停や、72番の「Pont d’Iéna」バス停周辺は、信号機、横断歩道、売店、メリーゴーランドなどが集まる地域で、混雑することが多いです。(※2024夏の五輪期間中は、この区間は閉鎖されることが決定しています。)
週末の夜など特定の時間帯には、極端な混雑によって身動きが取れなくなることもあり得ます。このような場所では、スリに特に注意が必要です。以下の対策を心掛けましょう。
- 上着のポケットや、特にジーンズの後ろポケットにスマートフォンや貴重品を入れないこと。
- バス内が満員の際にも、バッグから物が取り出されないよう、常に持ち物に注意すること。
混雑している場所では、貴重品の管理に特に気を配り、スリや置き引きのリスクを減らすための予防策を講じることが重要です。人混みの中での安全を確保し、楽しいパリ滞在を守るために、これらの対策を念頭に置いておくと良いでしょう。
エッフェル塔周辺の混雑に備えて、訪問の時間帯を工夫するか、混雑を避けるためのルートを計画してみましょう。少しの準備で、より楽しい旅になります。
パリメトロ
RER線
バス
パリでの安全対策:お役立ちガイド
パリでの素敵な体験を守るために、以下の安全対策をご参考にしてください。快適かつ安全な旅行を楽しむためのポイントをまとめました。
- バッグは常に視界に入る場所に持ち、脇に挟むか前で抱えましょう。
- リュックサックの使用は避け、大きな荷物は持ち歩かないようにしましょう。
- 現金の持ち歩きは最小限にし、音がするコインは避け、カードを活用しましょう(パリはクレジットカードが広く使えます)。
- 冬のコートのポケットには貴重品を入れず、盗難に気づきにくいのを防ぎましょう。
- 暗い場所や夜間は特に注意が必要です。見えにくい環境では、安全な距離を保ちましょう。
- 高価なアクセサリーや目立つ装飾品は避け、スマートフォンの使用も控えめにしましょう。
- 子供による窃盗団も存在するため、見た目に油断せず、周囲に注意しましょう。
先日、少年を使った窃盗グループの摘発のニュースがあったように、警戒は必要です。大人が少年を利用するケースもあります。
当ブログを最後までご覧いただき、ありがとうございます!これらのアドバイスが皆さんの素敵なパリ観光に役立つことを願っています。Bon voyage!
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