春の訪れとともに、パリは桜の花でいっぱいになります。街は桜の花で彩られ、観光スポットは訪れる人々で賑わいを見せ始めました。特に4月12日には気温が24℃に達し、暖かな日差しの下で半袖姿の人々が増え、街全体が活気に満ちていました。観光バスは客で溢れ、観光客の笑顔が街中にあふれています。
「ネズミ」が多い都市で有名
その数、なんと600万匹!パリ市の人口は210万人ですから、これは相当な数になります。昔からネズミと共存してきたパリの人々は、これに驚かないようです。路上に捨てられたごみが増殖の一因となっていること、そして路上生活者もいるため、さまざまなゴミが散見される状況が、この問題に拍車をかけています。
世界ランキングで見ると、ネズミが多い都市の上位には、パリの他にニューヨークやロンドンが名を連ねています。
パリは実際に、インドのデシュノク、ロンドン、ニューヨークに次いで、世界で4番目にネズミの多い都市です。人口210万人に対してネズミの生息数は600万匹にも上り、人口よりもネズミの数が多いという事実は驚異的です。
引用元:「はびこるネズミにお手上げのパリ、600万匹と仲良く共存へ方針転換」 – Forbes JAPAN, 2023年6月16日
小学校での「souris」騒動
しかし、この華やかな光景の裏では、意外な問題が発生しています。パリでは「souris(スーリ)」と呼ばれるねずみが多く、小学校でもその例外ではないようです。子どもたちが外で遊ぶ時間になると、しばしば庭にねずみが現れ、遊具の近くでさえもその姿を見ることがあります。友達同士で自転車を使ってねずみを追いかける姿は、日本では考えられない光景かもしれません。国が違えば害獣の種類も異なり、どの国にも害獣の問題は存在することを、子供たちは早くから学ぶことになります。
教室に戻ると、座るマットの下からもしばしば「souris!」の声が上がります。子どもたちはマットをめくるたびに、「souris」がいるかどうかドキドキしながら作業を続けています。そして、昼食の時間にも、教室内をねずみが駆け巡ることがあるのです。
パリは花の都としての美しさだけでなく、ねずみが多い都市としても知られています。美しい景観、お洒落なカフェ巡り、立派な建築、豪華な庭園、歴史ある寺院や美術館、ミシュラン星付きのグルメや地元の人気バゲットなど、多様な魅力を持つ都市ですが、そんな都市にも意外な課題があるのです。
ねずみのキャラクターはたくさんいる
世界中には、ねずみをモチーフにしたキャラクターが数多く存在します。イギリス、フランス、アメリカ、日本など、多くの国で愛されています。特に、ねずみが繁殖しやすい地域では、これらのキャラクターがより一層人気を博しています。
子供たちがねずみを怖がらないように、親しみやすいねずみのキャラクターや物語が生み出されています。また、ねずみが集団で生活する習性を反映してか、多くのねずみキャラクターは友情や協力の象徴として描かれます。一般的に、ねずみのキャラクターは知恵、勇気、友情などポジティブな要素を象徴しており、テレビや映画で子供たちに良い影響を与える存在として頻繁に登場しています。
まとめ
パリは、世界でネズミが多い都市として知られており、大都市特有の問題として食料の豊富さが廃棄物の増加を引き起こしています。行政の対策もあるものの、ゴミ捨て場での餌の増加は避けられない問題です。
特に、2023年3月に発生したゴミ収集ストライキは、パリの衛生管理が向上していたにもかかわらず、ネズミの数が増加する可能性を示唆しています。この状況は夏場に観光客にも目にすることとなるかもしれません。夏場は特にネズミに注意が必要です。
2024年夏に予定されている大規模なイベントには、世界中から多くの観光客が訪れることが予想されます。この際、飲食の廃棄物が収集能力を超えることにより問題が生じる可能性があるため、対策が必要です。
昨年の年末に凱旋門でのカウントダウンイベントに参加した際、100万人の観客が集まりました。これを踏まえると、五輪開催時にも同じ規模の人出があると私は予想しています。この大規模な人出が原因で交通渋滞や交通規制が生じる可能性があります。さらに、ゴミ回収車の巡回や廃棄物の処理能力にも問題が生じることが懸念されます。
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