2024年の夏、パリでは世界が注目する国際イベントが開催されます。この大規模なイベントにより、多くの地域で厳重なセキュリティ対策と交通規制が敷かれ、その影響で規制区域内に位置するいくつかの学校は夏季休暇中は休校となりました。特に私の家族にとっては、毎年夏に利用している地元のフランス学校が、五輪期間中は休校となり、通常利用している学童保育が利用できなくなりました。しかし交通規制区域はごく限られた地域の為、規制区域から離れた学校では通常通り学童保育が利用できるようです。
パリ五輪期間
2024年7月26日から8月11日まで
2024年8月28日から9月8日まで
上記の日程ですが、五輪期間中だけではなく一部の地域では学校の夏季休暇を通して休校となるようです。
ソントル(Centre de loisirs)
「Centre de loisirs」というフランス語は、日本語では、「ソントル・ド・ロワジール」や「サントル・ド・ロワジール」とされますが、どちらも同じ意味を持ちます。
ソントルとは、日本でいう学童保育のことを指します。フランスの小学校の季節休暇は2週間から2か月程度(※1.関連記事)あるため、家庭で長期間過ごすことが難しい場合には有料で学童保育を利用することになります。
ソントルでは勉強をするのではなく、絵を描いたり、工作をしたりして過ごします。お迎え時間になると、たくさんの工作を持ち帰ってきます。おやつ・お昼ご飯も提供され、栄養もしっかりと管理されていてとても利用しやすい環境です。そのため季節休暇中にソントルに預ける家庭がとても多いです。
私たちがよく利用しているソントルは朝8時半から18時までの間、預ってもらうことができます。
夕方のお迎え時間では、朝受付で指定した時間に学校に到着しなくてはなりません。その時間帯に先生から親やシッターさんへ子供の引き渡しがあります。先生に子供の名前を告げると、子供の名前を呼んで待機中の子供が玄関から出てきます。顔を合わせての引き渡しとなる為、セキュリティ面は万全です。
体験談1
朝の受付時に何時にお迎えに来ますか?と聞かれるので希望時間を伝えます。私達が利用していたソントルでは16時半、17時半、18時でした。間違えて17時にお迎えに行ってしまったことがありますが、「この時間は引き渡せないので17時半に来て欲しい(当日朝に申請した時間)」と門前払いをされた経験があります。時間を間違えると、親が来ているのにも関わらず現地で引き渡し出来ないことは気に留めておく必要があります。
体験談2
ソントルの利用は初回利用時は直接現地校に行き、書類をもらい手続きをしなくてはなりません。2度目からはネットで申し込みをすることが出来るのですが、今夏はいつもと違うソントルを利用するため、初回と同様、新たに夏に通う現地校に行って書類をもらって手続きをすることになりました。
現地の小学校に持参するもの
- 申込用紙
- フランス語訳の予防接種歴
- 海外保険(私達の場合)
まず、利用したい現地の小学校に行き、申込書を受け取ります。提出する際は、フランス語訳で書かれた予防接種歴、海外保険(医療履歴がわかるもの)などを持っていきます。
家庭により提出物が異なる可能性があります。
詳細は現地スタッフに問い合わせてみることをお勧めします。
パリ市役所への提出
- 今年の収入証明書(私達の場合)
- 戸籍謄本
パリ市へは上記のものをPDFにして提出します。
これらの書類は利用料金を確定させるために必要です。
ソントルの登録確認
「ソントル」またはレジャーセンターの登録完了通知は、電話番号に紐づけられたメールアドレスに送信されるため、通常のメッセージと異なり、見逃しやすいことがあります。
私の場合、家族の中で私のスマートフォンにのみ通知が届きました。このため、登録後は家族全員がメールボックスをこまめにチェックすることが重要です。
登録確認メールは、申請から約3日後(土日祝日を除く)に届く予定です。この期間中はメールをこまめに確認するようにしましょう。
夏休み中の子供の過ごし方
フランスでは小さな子供を家に残すことは社会的に許されないこととされており、大人の目が届かない場所で一人にさせてはいけない社会環境となっていることに注意する必要があります。(※2.関連記事)
パリの夏季休暇は日本の夏休みよりも長いため、ソントルやレジャーセンター、そしてスポーツアクティビティなどを利用して、有意義な夏季休暇を過ごすことが出来ます。フランスではこれらの多様な子育て支援が整っているため、親は安心して仕事に集中できます。特に、大規模イベントの開催による学校の休校期間中では、これらの施設が重要な役割を果たし、大きな安心をもたらしています。
この記事がお役に立てれば幸いです。
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